国立大学法人豊橋技術科学大学発ベンチャー合同会社サイナルジ
光合成によって様々な有用物質をつくることができる藻類は、私たちの生活を豊かにする大きなポテンシャルを持っています。 藻類を用いた物質生産のためには、試験管やフラスコといった小さなスケール培養している藻類を、プールや池といった大規模なスケールで培養することが必要です。 このような培養のスケールアップを実現するためには、他の生物の混入や培養設備のコストの削減が課題となります。
私たちは、独自の技術を用いてこれらの課題を解決し、藻類を用いた新しい製品やサービスの提供を通じて、人々の生活をより豊かにすることを目指しています。
フコキサンチンとは、一部の海藻および微細藻類が有する色素の一種です。 フコキサンチンは抗肥満作用等の優れた薬理作用を示すことから、ヒトの健康の維持に大きく貢献することが期待されています。 既存のフコキサンチンの生産方法では、藻類に含まれるフコキサンチンの含有量や、培養設備のコストに課題がありました。 そのため、フコキサンチンの供給価格は高止まりし、限られた消費者にのみ手が届く状況が続いていました。
国立大学法人豊橋技術科学大学応用化学・生命工学系の広瀬侑准教授は、上記の課題を解決することを可能とする画期的な藻類の発見に成功しました。 合同会社サイナルジは本技術を用いて、フコキサンチンの大量に生産を低コストに実現し、世界中の人々にフコキサンチン含有商品を届けます。 また、発見した藻類は飼料やバイオ燃料の供給源としても有望であり、これらの開発にも取り組みます。 また、これまでに蓄積した藻類に関する研究の蓄積を活かして、藻類を用いた様々な事業の支援にも取り組みます。